ももクロ一座特別公演(明治座 8月18日昼公演)
明治座は、昔、何かのお芝居で一度来たことがあったと思うのですが、まったく記憶がないんですよ。劇団☆新感線が新橋演舞場を使ったりするので、それとごっちゃになっているのかな。
入場して、まずエスカレーターで2階に上がろうとすると、アメフラっシの鈴木萌花ちゃんが、トークショーをやっていました。
あれ? そんなの予定されてたっけ?
時間と空間に余裕があるようだったら、ちょちょいとイベントをやってしまうフットワークの軽さは川上さんですね。
さらに、3階に進むと、売店フロア。 レギュラーで明治座に入っている売店でも、コラボ商品を出したりしています。結構な店舗数で、試食のお誘いなどもあって、もはや物産展か商店街。これはもうワールドバザールです。「明治座」という建物が、観劇という一つのテーマパークのようになっていますね。
さて、本日の私のお席は、2階席の2列目中央付近。
「見やすいだろうけど、2階かぁ…」
で、入ってみると、2階といっても、結構せり出しているので、思いのほか舞台が近い。ただ、せり出している分、花道は途中からまったく見えません。
席に着くと、まず目に入るのは「緞帳」 お江戸日本橋界隈の風景なのですが、これがプロジェクションマッピングによって、人々が動いているのです。チームラボが手がけたもので、さらに、季節や時間、天候にも連動して変化するそうです。これ、春の公演だったら、お花見の風景なんでしょうね。これは、見ていて飽きなかったなぁ。
あと、airweaveの座布団がありました。お尻に優しい!
持って帰りたかったけど、絶対ダメ!
さて、第1部は、大江戸娯楽活劇「姫はくの一」
桃亀藩藩主・桃井富之介の一人娘で、箱入り娘として育てられたあや(佐々木彩夏)は自分の中に眠っていた「くノ一の宿命」を知り…という話。
いやー、ベタですね。「ベタでもいいじゃん」ですね。
今回の大きな見所は、やはり殺陣です。
(百田さん、ちゃんと「たて」って読めたかな?)
推しの贔屓目ではなく、太刀捌きが綺麗なのは、やはり玉井さんだと思います。自然というのか、流れるようにというか、迷いがないというか、そんな感じです。素人目ですが。
一方で、決めるところで決まるのが百田さんです。今回、主人公ではないので、大見得を切るようなところはないのですが、それでも、いちいちポーズがカッコいいです。
流れが美しい玉井さんと、止めが美しい百田さんです。
そして、高城さんに薙刀を持たせるなんて、スタッフさん、ちゃんとポイントを抑えていますね。分かってらっしゃる。
あーりんは座長だけあって、見せ場も多い。しかも難しいのは「実は忍者の血筋」ということで、ナチュラルボーン感を出さないといけない。自然に体が動いちゃう感を出さないといけない。これは、きわめて難易度が高いですよ。ぎこちなさがなかったわけではありませんが、出番が多いだけに、ずっと見てると、そんなことは気にならないくらいの大活躍でした。
あとは、オラキオさんですね。 もともと体操選手ですし、芸人さんですし、アクションも笑いも必要となる本作にとってはなくてはならないキャストになっていましたね。舞台と私たちをつなげる役割でした。もっともっと見せ場を作ってあげてもよかったのに!
そして、私たち世代にとっては、なんといっても、トミーとマツですよ。 小学生のときに、同じクラスに富田くんと松田くんがいて、毎週、ドラマを再現していましたよ。まさか、本当にあの煽りを再現するとは!
でも、このネタが分かる人って、あの明治座の客席に半分ぐらいはいたのかな?
物語としては、ベタではありますが、ちょっと目に涙が滲んでしまうような、「ああ、やっぱり、ももクロだよな」と思える展開でした。
あと、舞台の転換がすごいですよね。ドリフ形式でセットが180度回転して入れ替わるのですが、そのバリエーションがめちゃめちゃ多いんです。芝居をしている裏側で、いったいどうやって超高速でセットの入れ替えをしているのか、見てみたい。ももクロChanで見せてくれないかなぁ(ちょっと、作業の音が漏れてましたけどね)。
ところで、居酒屋黒屋のお酒は、どう見ても「剣菱」だったのですが、なぜ上州ゆかりのお店で灘の酒なんだろう?とちょっと疑問。単純に、当時江戸で人気だった酒ということなのかな? あるいは、剣菱がなんとなく忍者の武器っぽいから?
さてさて第2部は、歌謡ショー「ももいろクローバーZ 大いに歌う」です。まあ、ライブです。もともと和をコンセプトにしたグループですから、明治座に合わないはずがありません。
セトリは伏せておきますが、明治座という場所にふさわしい曲、4人体制では初めての曲、座長の見せ場が際立つ曲など、よいセトリだと思いましたよ。
これ、ライブとしては、めちゃめちゃ距離感が近いですよ。 1階席の1列目は潰されていましたが、それでも、近かったはず。さらに、花道に来ると、もう、手を伸ばせば触れるぐらいの距離感のように見えました。
まあ、私は2階から眺めているだけですが。
印象的だったのは、夏菜子。花道を進んできて、「あ、これ以上進むと、2階席からは見えなくなるな」というところで気付いて、数歩後退して、2階席に手を振ってくれる。さすがです。我らがリーダーです。
そして、アンコールに、あの曲を持ってくるとは! 確かに、ケレン味というか、過剰に盛り上げていく感じは、「マツケンサンバ」級でした。
ライブハウスツアーも、アリーナツアーも、ドームツアーも経験してきたももクロちゃんですが、もうちょっとファンが熟して来たら、このような劇場のツアーもできるかもしれませんね。
バカ殿にもコンスタントに出演させてもらってますから、お笑いに振るなら、志村さんと一緒というのもアリですよ。あるいは、水前寺清子さんともつながりもありますからね、王道の芝居&歌謡でいくのもアリですよ。
どうですか、京都南座さんとか、名古屋の御園座さんとか、大阪の松竹座さんとか、やってみたくなりませんか?
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