映画「ペンギン・ハイウェイ」

アオヤマ君、実際に近くにいたら、多少ムカつくと思うんだけど、アニメで観る分には微笑ましい。彼は、「勉強ができる」という意味での賢さだけではなく、自分で課題を見つけ、仮説を立て、タスクリストなんかを作って検証してしまうという、知識を活用することのできる、とても現代的な意味での賢さを身に付けた少年。文部科学省は、この映画を鑑賞することを推奨すべき。

アオヤマ君のお父さんが、彼を褒めるのは「よい問いを立てた時」。この夏の出来事で、彼は一生をかけて追いかけることになるかもしれない問いを立てられたのだから、これほど素敵なことはありません。

「インターステラー」を思わせるようなSF的かつ哲学的な背景を、ペンギンを登場させることでファンタジーの世界観に仕立て上げ、夏休みにぴったりのジュブナイルとしてまとめる。原作は読んでいませんが、とてもいいコラボレーションになっているのではないでしょうか。アオヤマ君たちが追っていた謎に大人が介入してくるところなんかは、「E.T.」ですね。

私も、怒りたくなったら、おっぱいのことを考えるようにしたいと思います。