ももいろクローバーZ「ももいろクリスマス2018 DIAMOND PHILHARMONY -The Real Deal-」DAY1&DAY2

12月24日・25日と、さいたまスーパーアリーナで開催された。ももいろクローバーZ「ももいろクリスマス2018 DIAMOND PHILHARMONY -The Real Deal-」に行ってました。

もともと、25日のDAY2公演だけにファンクラブ先行で当選していて、「まあ、1日だけでいいかな」と思っていたのですが、日が近づくにつれ「両日行きたい欲」が増してきて、初日のおとなりLVも余っているようだし、ギリギリまで譲ってもらえる人を探すべく、ちょこちょこTwitterを検索してました。6人ぐらいオファーして、運よく同行させていただくことになった次第です。あとで、誘っていただいた方に「なぜ僕だったんですか?」と尋ねたら、「ちゃんとしてそうだったから」と。

ち…ちゃんとしてるかな?(汗)  

1日目は「Aゲート入場」と聞いていたので、「アリーナではないけど、スタンド前方だったらうれしいな」と、うっすら期待。見事に200レベルの2列目。ちょうどステージの反対側なので、距離はありますが、トロッコで周って来てくれれば、かなり期待できそうな席でした。 

セトリなどは、誰かがアップしているでしょうから、そちらをご確認ください。  

1曲目は、「猛烈宇宙交響曲・第七楽章『無限の愛』」。音楽ジャンルのことはよく分からないのですが、この曲はシンフォニックロックを意識されているということですから、今回のオープニング曲としてはぴったりですね。  

あまり歌われることのない「JUMP!!!!!」もありました。「サンタさん」の陰に隠れがちですが、「先頭に立ってセント・メリークリスマス」「サンタも見てる」「プレゼントの靴」ですから、この曲もクリスマス曲ですよね。好きな曲の1つなので、もっと聴く機会が増えるといいなぁ。 

そして、恒例「サンタさん」のれにちゃんのもっといいとこは、今回は尺が短め。8年目にして、やっとマジックのくだりが長すぎるということに気づいたようです(笑)。別に、長くてもいいんですけどね、僕としては。今回のマジックは「玉井詩織、浮く」。テーブルに寝転ぶ玉井さんのスカートの中が見えないようにブロックするあーりんが良かったです。いったん浮上した後、降ろしていくのですが、もう少しで元の位置というところで、ドンっとテーブルに落ちたような感じになって、ちょっとドキッとしました。いつもはだいたいタネは想像がつくのですが、あまりにもシンプルで「どうやってるんだろう?」と分からなかったです。  

今回は、サブステージもなく、前方でのパフォーマンスが続いて、「なかなかトロッコで来てくれないなぁ」とウズウズしてましたが、やっと「スターダストセレナーデ」で来てくれましたよ。さらに、最後部まで来たところで、しばらく停まってくれました。 


「近い! 近すぎる」(十万石饅頭風) 


あーりんがおもむろにトロッコの縁に腰掛けました。「何をするんだろう? 立っているのが怖いのか?」と思っていると、それを見た夏菜子も同じように隣に腰掛け、2人並んで「今宵、ライブの下で」を歌ってくれました。トロッコの左右には囲いがあって遮られるので、かなり限られた人たちにしか見えてないのではないかと思われる大サービス。幸せとしか言いようがありません。目線的に、おみ足の美しさが…。生きてて良かった。 

今回は、「歌を聴かせる」がテーマらしく、わざわざMCで前置きをして、期待感を煽ってからの「灰とダイヤモンド」「きみゆき」「空のカーテン」のバラードブロックがありました。これは、ももクロちゃんたち、緊張ですよね。「気持ちを乗せる」といったことを重視しているのかな…と受け取りました。このあたりは、ミュージカルの経験が活かされているのでしょう。 

この流れで、怪盗少女をしっとりと歌い始めます。みんなが「いや、この曲にそのアレンジは要らんよ」と思い始めたところで、いつもの怪盗少女に戻ってくる。いや、いつもの怪盗少女より、ギター増しかな? これは、演出の佐々木さん、してやったりでしょうね。  

さらに、アンコールで、2回目のトロッコがやってきたときには、れにちゃんが投げたキャンディーをGET。小さなクリスマスプレゼントをいただきました。  


ただ、ここで残念なところが1つだけ(メンバーや運営の問題ではないけど)。 「今宵、ライブの下で」の夏菜子の台詞の前に「夏菜子ちゃん、どこにいるの?」とか何とか喚いた女子。あそこは「音と音の隙間の暗転」だから静寂じゃないとダメなの。きみの呼吸が聴こえたら」とじっと待たなきゃダメなの。歌詞聴いてないだろ。まあ、その目論見も、夏菜子が「大好き」と台詞を変えることで、もろくも崩れ去るわけですが。 

そんなこともありましたが、トータルでは、とても満足度の高いライブでした。



2日目は娘と一緒に参戦です。有休です(笑)。娘は昨年の東武動物公園での子供祭り以来です。 

Wゲートからの入場だったのでアリーナ確定だろうと期待。確かにアリーナなのですが、C5ブロックということで、ほぼアリーナの真ん中です。これは埋もれるのか?と思っていましたが、入ってみると、C5ブロックの後方から2列目。ということは、後ろにトロッコが来たら、また近くで見られるのではないかと期待が膨らみます。  

さらに、前の2席が空席のままだったので、前方視界も広がっています。1日目はモニターの文字も判別できない距離でしたが、2日目はほぼ全編肉眼でしっかりと見ることができました。身長の低い娘も大丈夫だったようです。  

オープニングの火薬演出も、うっすら暖かさを感じる距離です。銀テープも確保しました。

基本的な構成は昨日と同じで、一部の曲を入れ替え。でも、曲順はまったく変わっているので、結構印象が変わるものです。 

個人的には、清竜人による「デモンストレーション」「イマジネーション(DAY1でやった)」は、「別に、ももクロじゃなくてよくない?」ということで、これまで、いまいちピンと来ていなかったのですが、今回のアレンジでは、すっかりハマっていました。「Zの誓い」もそうですが、ももクロちゃん達の成長とともに、アレンジの変化もあるので、発表してすぐに「神曲」だの「クソ曲」だの評価するのは軽率ですよね。ワインのように5年後、10年後どうなるのかを想像しながら楽しむのが吉ですね。 

そして、トロッコが中央の通路にやってきた時、「あ、れにちゃんと目があった」と思った瞬間、投げキッスが、ちゅどーーーーんとやってきました。


「これか! これが噂に聞く、殺しにいくやつか!」


あとから、娘に、「れにちゃんに投げキッス貰ったよ」といったら、「いや、私にくれたんだよ。目があったし」と。父娘で同じこと言ってる(笑)。

この日は、アンコール前のラストに「JUMP!!!!!」、そしてアンコール2曲目に「ザ・ゴールデンヒストリー」と、後半にジャンプ曲を持ってこられたので、なかなかオジサンには筋力的にツラい構成でした(笑)。  

「歌を聴かせるライブ」というと、MTVアンプラグドや、以前の「白秋」のような演出もあるかと思いますが、いつものももクロ、いつものももクリでありながらも、その上で「歌を聴かせる」という、絶妙な味付けでした。 

この日、ラスト前の「猛烈宇宙交響曲・第七楽章『無限の愛』」は、過去イチの猛烈だったと感じました。 

そして、南国ピーナッツこと、「こげる」こと、松崎しげるさんの登場もありましたね。予想(期待)としては、アルバム発売にあわせた、アリーナツアーとかやってほしいなと思っていましたが、まさかの明治座での大江戸娯楽活劇。しかも、あーりん主演。まったく予想の範囲外のことをやってくれるのが、うれしいですね。 

今回のグッズの中でも異彩を放っていた「名刀モノノフライト」。 これがまさかの、時代劇舞台挑戦への伏線となっていたとは!(違うと思いますが) 

振り返ってみると、演出も、舞台のセットも、とてもシンプルで、圧倒的に聴かせて、そして沸かせるライブでした。セットがシンプルだったのは、ももクリの前日まではLUNA SEAのライブ、翌日にはもうゲームイベントが入っていて、設営・撤収に時間がかけられないという事情もあったのかもしれません。

今回、演出の佐々木さんが、きっとDYWDに影響されているだろうから、中途半端でリスペクトのないミュージカル演出とか入れてくるんじゃない?とか侮っていてごめんなさい(でも、「天国のでたらめ」が両日入っているところから察するに、絶対、DYWDの影響はあるよね)。 

昨年のももクリは、ほかの人も同じような感想をもたれていましたが「もう、完成だな」と感じました。「完全無欠のElectric Wonderland」というサブタイトルがついていましたが、エレクトリックはどうでもいいですが、ももクロのライブとして「完全無欠」であることは間違いなく、もう何も言うことはないのではないかと思ったものです。 

しかし、ところが、年明けからのあの展開。「完全無欠」のはずが、いきなり「欠」になっちゃいました。それも歌唱の柱が欠けてしまいました。 

そこからの、今年のももクリのコンセプトが「歌を聴かせる」です。これは、今年のももクロにとっての最大の課題。それに1年の集大成としてチャレンジするというのですから、その姿勢だけで尊いものだと感服します。 

最近、DYWD以降、特に感じるのですが、れにちゃんのボーカルの力がぐんぐん伸びてきているような気がしています。さらに、もともと声量のあるあーりんと比較していくと、玉井さんはかなりのプレッシャーを感じていたのでしょうね。 最後の挨拶では、普段なかなか見せない弱音を吐露していました。挨拶中も2度ほど喉がひっかかるような感じだったので、かなり状況は厳しかったのでしょう。 でも、ライブ中、聴いているときにはそんなことはまったく気になりませんでしたよ。厳しい状況であっても、一定レベルのパフォーマンスができるというだけでも、すごく成長しているということだと思います。 

 大丈夫です。心配はないです。 


 「変わってないけど、変われてるよ」